開始と同時に、「裕子の不思議な国」と言う番組がスタート。アイドルの大井裕子を演じているのは大井裕子さんご本人。特撮では度々、ご本人が本人役で出演される事がありますね。
なんでもこの大井裕子はコンサートもサイン会もしないで、ビデオだけで会える今若者の間で話題になっているアイドルなのだとか。キャピトラでもビデオを流して欲しいと置いていった中学生がいたようですね。ビデオを観るなり、「へぇ、なかなか可愛いじゃない。誰？」と興味津々な光太郎さん
「顔は可愛いけど、なんかやな感じ。」「そうよね、悪魔の心なんて。」と否定的な女性陣二人に対して、「そこがいいんじゃないかな。天使と悪魔の間って感じがして。うん、いい線言ってる。」と熱弁する光太郎さん。二人にドン引きされました（笑）
ビデオを熱心に観ていると、突然裕子の目が不気味に緑色に輝き出した！？それに操られそうになった光太郎さんでしたが、流石は我らが仮面ライダーＢＬＡＣＫ！すぐに跳ね除け、「どうしたんだろう？今の不思議な感覚は・・・」と異変を察知しました。
もちろん、言うまでも無くゴルゴムの仕業！ビシュムの考え出した作戦でした。
「社会や学校に失望し、アイドルを応援する事でしか生き甲斐を感じられない若者に目を付けるとはいいところに気が付いたな。」とべた褒めするシャドームーンがおかしかったです（笑）
ビデオに買い群がる熱狂的なファンたちを見て、「異常過ぎる、昨日観た時の感覚といい裕子のビデオには何かある！」と叫ぶ光太郎さん。ゴルゴムの仕業なので仕方ないですが、一歩間違えれば炎上しちゃいそうな危うい言葉ですな（汗）
ビデオの謎を解くためにＲＳコンピューターで解析を始める光太郎さん。最初は異変を感じなかったけれど、脳神経に直接作用する特殊な波長で、何度も繰り返し観るうちに裕子の発するメッセージが確実に意識に刻み込まれ虜にされる恐ろしいものだと判明しました。
裕子のビデオが撮影されたスタジオへと急行する光太郎さん。担当者に話を聞くも、完全秘密主義と言う事で撮影時にはその担当者も外に出され裕子の顔を見ていないのだとか。
光太郎さんが動いている事に危機を感じ、マルチアイですぐにムカデ怪人だと見抜かれてしまうとビシュムを叱責するダロムとバラオムでしたがビシュムに抜かりは無く、ムカテ怪人のサンプルとして用意した本物の歌手志望の大井裕子を使って光太郎さんを惑わすと自信満々でした。
「ブラックサンとて、愚かな人間の男に代わりは無いか。」、この話のシャドームーンはちょいちょいおかしな事を言いますね（笑）
裕子の新作ビデオが再び発売され、そのルートを探るためワゴンを追跡する光太郎さん。光太郎さんに気が付き、振り払おうとワゴンを猛スピードで走らせた青年はハンドルを取られわき道へとぶつけてしまいました。そのショックで正気を取り戻した青年もまた裕子のビデオに操られていたのでした。ワゴンが向かおうとした先には洋館が！その窓から光太郎さんに助けを求める大井裕子。ゴルゴムに捕まり、利用されていたと言う事実を知りました。しかし、すぐにムカテ怪人が現れて裕子は連れ去られました。
ムカデ怪人は動きがムカデそのものですね。四つん這いになって移動するのが気持ち悪いです。そして、ＢＬＡＣＫが見せた連続のジャンプ蹴りが実に美しい！それから繋がるライダーパンチとライダーキックのトドメの一撃、対決して数分も経たないうちに決着が着くかと思われましたがビシュムの邪魔によりライダーキックが防がれました。流石自信に溢れた作戦だけあって抜かりがありませんね。ライダーパンチによって肩に痛手を負ったムカデ怪人。この一撃が策略を見破る鍵となりました。
裕子のビデオによる社会問題は更に深刻になるばかり。強制的にビデオを見せられてファンにされたり、ある者は職場や学校を放棄し部屋に閉じ篭って無気力になり、またある者は裕子のビデオを買う金欲しさに犯罪を犯したり、北海道の中学では教師が授業をボイコットしてビデオを買いに行っていた事が明るみになったり・・・
実際に起こり得そうな事件なのでリアルな恐ろしさを感じますね。
杏子ちゃんが裕子はゴルゴムの手先、曲名のＭＯＧ－ＲＯＧを逆から読むとゴルゴムになると忠告するも光太郎さんは「たしかに普通の女の子だった。」と聞く耳を持たずに出て行ってしまいました。光太郎さんと入れ違いで克美さんが入ってきて「裕子が緊急発売した新作ビデオで光太郎さんをやっつけてと言っている。」と知らせに来ました。暴徒化したファンに襲われる光太郎さん。人間が相手では手出しできず大ピンチ！その隙を突かれて裕子に化けたムカテ怪人によって惑わされてしまいました。
光太郎さんの危機を察知したバトルホッパーが緊急発進！杏子ちゃんを乗せて光太郎さんの元へと向かいました。バトルホッパー、やっぱ頼れる相棒です！！
意のままに操られた光太郎さんは再び洋館へと足を運びました。そして、抵抗も出来ぬまま首を絞められピンチに陥ってしまいました。そのピンチを救ったのは頼れる相棒バトルホッパー！バトルホッパーを見た光太郎さんは正気を取り戻しました。一緒に駆けつけた杏子ちゃんのお陰で目の前にいる裕子がムカデ怪人である事を見抜く事が出来ました。
「人の心を弄び、人を意のままとなる奴隷にする事などこの俺が絶対に許さん！」
この台詞からは自身も操られてしまった悔しさとそれに対する怒りを感じる事が出来ますね。前半パートで見せてくれた美しい連続ジャンプ蹴りもまた披露してくれました。あの蹴りは本当に美しいです。流石に今度はビシュムは助けに来なくライダーキックも無事に決まりムカテ怪人を倒す事が出来ました。本物の裕子も助け出す事が出来ました。
ゴルゴムの魔の手から解放された、大井裕子は歌手デビューを果たしました。アルタ前での三人のやり取りが実に微笑ましかったです。とても楽しそうで良い笑顔をしています。演技じゃなくて素で楽しんでいる様子が伝わってきますね。
人間を奴隷化し、仮面ライダーまでをも虜にしようとしたゴルゴムの作戦は見事に打ち砕かれた。負けるな南光太郎！仮面ライダーＢＬＡＣＫ！！
＜キャスト・スタッフ＞
仮面ライダーＢＬＡＣＫ / 南光太郎・・・・・・・・・・倉田てつを
秋月杏子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井上明美
紀田克美・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田口あゆみ
望月和伸
高橋守
吉成幸一
羽賀大
神田真理
坂田佳枝
岡元次郎
北村孝幸
飯田規子
岩田時男
庄司浩和
（ジャパン・アクション・クラブ）
アクション監督
金田治
村上潤
（ジャパン・アクション・クラブ）
ナレーター・・・・・・・・・・・・・・・小林清志
ダロムの声・・・・・・・・・・・・・・飯塚昭三
大神官ビシュム・・・・・・・・・・好井ひとみ
大神官ダロム・・・・・・・・・・・・庄司浩和
大神官バラオム・・・・・・・・・・高橋利道
大井裕子
脚本
山田隆司
監督
蓑輪雅夫
