萌さんが主宰を務める「劇団 球」のこれまでに鑑賞した作品を紹介します。
毎回、観た後に元気と笑顔をもらえる球の公演は毎回とても見応えがあります。
劇団員の皆さんと歳が近いのも親近感が沸きますね。
同い年の小出侑門さんとは仙台イベントを切っ掛けに仲良くなりました。
86年生まれのチーム寅年結成、今後の活躍と交流を楽しみにしています!







第28球 NEW
『コロナ撲滅!よーいドン!公演Tears‐涙の鏡‐Mirror』

2020年7月9日(木)~12日(日)
下北沢「劇」小劇場

~感想~

大変な中、万全な体制と工夫を凝らして上演してくださった事に感謝します。

第1部は海斗を交えての新作、舞台は石巻
事故で植物人間となった翔太を中心に家族と友人らが織りなすドラマに海斗をあのように絡ませるとは見事でした。

いじめで拗れてしまった友情を取り戻した海斗はやはりヒーローです。
過去の自分を認め、今を生き、未来を目指す・・・とても心に響きました。
震災で亡くなった萌さん演じる翔太のお母さんも優しくて素敵な役でした。

第2部は詩の朗読、お芝居とはまた違った面白さがあって新鮮でした。
誰もが教科書で一度は耳にした事がある詩の世界に惹きまれていきました。


世界を覆った辛い現状、今まで普通に出来ていたことが突然出来なくなった。
楽しい事も楽しいと言えず、非常識だと罵声を浴びせられる。
他人事でなくそれが自身に降りかかった時、初めて世界の異常を実感しました。
泣き言を言ったら負け、そう強く奮い立たせても心は正直で悲鳴を上げる。

そんな中、この作品を観てどんなに救われた事か。勇気を貰いました。
やっぱ、観劇っていいものだ。本当にありがとうございました。





第21球 NEW
『氷雪刀言伝・ アイスモンスター(起点)』

2017年12月7日(木)~10日(日)
ウッディシアター中目黒


~感想~

4年ぶりの続編、この日をどんなに待ち侘びた事か!
山本周五郎の短編小説を元に新たに描かれたアイスモンスター
更なる世界観が広がりより一層好きになりました。
三部作の序章、今後の展開を大いに期待しています。
自分たちの村から盗み出された宝刀・紅龍を奪還するために敵の屋敷に潜入した一路と木久馬


侑門さんと篤弥さんの演じたこの二人は良き相棒でした。
その二人にまさかあんな展開が待っているなんて・・・




紅龍という刀が自ら動き出し屋敷から逃げ出したことから始まった今回の物語
自ら意思を持っている刀、これだけでもう一気に心を惹かれました。
鬼を倒せる唯一の刀、鬼の動きを封じるために氷と雪の世界をもたらす存在
刻の狭間で対峙した鬼はとても不気味で恐ろしかったです。
女性の肉を好み餌とする異形の者たち
女性の吐く息に反応するので決して声を出してはいけない。
今回は声がキーワードとなっていました。

光の演出と和楽器の演奏も世界観を彩っていました。
和太鼓、琵琶、雅楽の音色は身体の奥底に響き心を熱くさせてくれますね。
数ある演出の中でも特に気に入ったのが鬼との戦いで見せたスローモーションシーン
激しい照明の点滅でまるでフィルム映画を観ているような不思議な感覚に陥りました。
剣撃アクションも素晴らしく迫力満点でした。

不死身の化け物である鬼
仲間を助けるために命懸けで食い止めた一路
紅龍を友である木久馬に託し、一人刻の狭間に・・・
一路を救えなかった事を悔み、大江世房に紅龍で殺してくれと頼むも生き長らえ故郷へと・・・
一路と共に仇討ちを果たし帰るための船に一人乗り込んだのは無念だったでしょうね。


今井さん演じる桂もまた大江の女になったふりをして好機を伺っていました。
今回の作品は衣装にも拘りが強くその中でも桂の衣装は特に素敵でした。


物語を彩る魅力的な女性たち
光希さん演じる鈴、最初はあかりに意地悪な態度を取るも誰よりも優しい女性
重大な役目を預かり今後の話での活躍にも期待したいですね。
声を上げ涙するシーンに目頭が熱くなりました。
今回の役を経て大きな成長をしたと強く感じました。
球の看板女優として劇団を引っ張っていく役者になると信じていますよ。


声を封じられた難しい役どころを見事に演じきった星葉明日香さん
表情と仕草だけでの表現もまた役者としての大きなステップアップの足掛かりですね。
あかりという役を完全にものにしていました。


死んだと思われた一路が生きていた!
怨敵、大江世房との一騎打ちは手に汗握りました。
本性を現し鬼と化した大江、随所で映し出された鬼の影がこれまた良かった。
悪の権化と思われた大江の言葉は一つ一つが心に突き刺さりましたね。
人を恨み人のせいにして平気で人を裏切る、人間こそが真の鬼
光と闇が表裏一体であり、正義と悪とが紙一重であるように人間と鬼も本を正せば同じ存在なのかもしれない。


弱点を突き見事、大江を打倒した一路
しかし、戦いの代償は大きく珠紀は命を落とし桂は両目の視力を失う。
戦いが終わった後の方が一路にとって苦しい戦いとなった事でしょう。


故郷に帰った木久馬は一路の許嫁と夫婦に
当然、周囲からも後ろめたい目で見られていたようで・・・
小野木久馬という人物は一番人間らしく身近に感じる存在でしたね。
一路と木久馬の幼馴染で寺の住職となった山口貴生さん演じる多田欣之介
坊主頭がとても良く似合っていてはまり役でしたね。


死んだと思われた一路の帰還がもたらしたひと騒動
酒に溺れ友を蔑み悪態をつく酷い変わりように皆が混乱しました。
顔には見るに堪えない傷がつき、その姿はまるで鬼のようでした。
鬼を討ち取った者が鬼となる、こんな皮肉な話があるでしょうか。
最初は申し訳ない気持ちから強く言えずにいた木久馬も遂に怒りを露わにし二人は決闘
光太郎と信彦の姿が重なって見えました。


木久馬に敗れ村を出ることとなった一路
欣之介にだけ真実を打ち明けたのがまた涙を誘いました。
友を許嫁を守るために自ら鬼となるなんて、これ程までに尊い行いがあるでしょうか。
傷も塗り薬で作ったもので、顔から消えた瞬間は後光が差して見えましたね。
真の優しさとは何かを教えられました。


しかし、悲しみはまだこれで終わらず
利用されていたと教えられるも大江の事を想う青葉が取った行動
鈴を利用して紅龍を手にした事が悲劇をもたらしました。
暴れ狂う紅龍に斬られあかりが命を落とす・・・
最後の最後で初めて声を出し友である鈴に事の真相を伝えるシーンに号泣
バトルホッパーの最期とダブって見えました。


一路の言葉であかりの遺志を引き継いだ鈴
その道のりは険しく困難極まりないでしょうが、きっと大丈夫だと思います。


桂にあかりを殺したのは自分だと告げ、鬼と言われて去り行く一路
戦いが終わっても切なく哀しい孤独の戦士、BLACKの姿が重なって見えました。
全ての悲しみと怒りを一身に引き受けた真の英雄
一路の今後とアイスモンスターの更なる進化を楽しみにしております。


素晴らしい作品を創っていただき本当にありがとうございます!






石巻遠征第4球公演 IN 石ノ森萬画館
『ReBirth(リバース)・遠征版 氷雪歌言伝・アイスモンスター』

2017年8月27日(土)~28日(日)
石ノ森萬画館1階映像ホール


~感想~

侑門さん、堀切さん、篤弥さんと研究生5人
フレッシュな顔触れも新たに4回目の遠征公演は行われました。

最初に上演されたのは研究生たちによるReBirth
これまでの公演や稽古を重ね演技力に磨きが掛かっていました。
初の侑門さんが演出を担当する記念すべき作品にもなりましたね。
スカーフを手に巻いて表現する動きや、夢を語る時にお互いに手を叩き合いバトンタッチする演出良かったです。
心から生きたいと願う時、奇跡は必ず起きます!信じる奴が正義!!

長編作品であるアイスモンスターの短縮版は実に見事でした。
4年前に上演された本編とは異なる結末を迎えていて更なる世界観が広がりました。
侑門さん演じる吹雪の活躍をまた見る事が出来て嬉しかったです!
心に巣食った悪の帝王【アイスモンスター】が消え去った時、悪魔の子は勇者となる。
光希さん演じるマコトもハマり役でした。堂々とした王女の貫禄を見せましたね。
12月に公演される新作がより楽しみになりました。
今回の遠征版では黒幕ではなかった風花、はたしてどのように描かれているのか気になります。



第19球 
『My Home=home ground 2017』

2017年6月28日(水)~7月2日(日)
下北沢「小劇場 楽園」


~感想~

2011年、2014年に続き三度目の上演を果たした名作中の名作
あの時のキャストに新たなキャストを迎え、下北沢にある小劇場楽園にて再び産声を上げました。


小高い丘の上に立つシェアハウスで暮らす若者たちが巻き起こす人間ドラマはいつ見ても熱く心に響きます。
正面だけじゃなく横からも観覧できる造りの劇場が実際に家の中に入り込んでいる感覚を味わえて、より一層作品の魅力を引き出していました。

自分が観た2014年版では侑門さんが演じ、今回は篤弥さんが演じた主人公の大地
自身の出生を知った時の葛藤する姿に涙しました。
誰よりも家族に憧れていた心優しい青年、感情移入した方も多いのではないでしょうか。


露木警部補と、戸部刑事改め中川巡査
超堅物刑事と、メモ魔のちょっと抜けた部下のコンビは今回も絶妙でした。
中川巡査はファンクラブイベントでも楽しく交流させてもらった光希さんのはまり役ですね。
自分の中での今回のベストナンバーワン賞です。
「犬じゃありません!ピーポくんです!!」
なんでもメモしちゃう癖が伏線となっていて、赤ちゃんのために書いて教えるというシーンに今回もウルっとさせられました。



「10秒チャージ最高ーーーーーー!!!」
逢澤真言さん演じる英次も熱かった。
喧嘩っ早く大地と取っ組み合いをするなどトラブルメーカーな一面もあるも、家族思いの優しい男です。


侑門さんの堤さんもはまり役でした。
優しい侑門さんの生き写しに思えました。
露木警部補との絡みが最高です!

山口貴生さん演じる小暮さんは三年経って更に磨きかかっていました。
もう1つの顏であるキャサリンと、好井ひとみさん演じる夢子さんともいいコンビでした。
本当の自分をさらけ出している時の姿は気持ち良いぐらい生き生きしています。

シェアハウスの住人たちが去りゆく時にカレンダーを捲り季節の変化を表現する演出もお気に入りでまた見る事が出来て嬉しいです。 流れる曲も相まって涙を誘います。
皆が帰って来てまた一緒になるシーンにも熱いものが込み上げてきます。

「ただいま」と「おかえり」
こんなにも優しく笑顔になれる言葉はありません。
大地、芽吹ちゃん、皆に幸あれ!


自分にとってのマイホームグラウンドはビリーとBLACKのロケ地です。
仲間達と集いただいまと言い、おかえりと出迎えられる場所、大好きな作品の世界観に入り込める場所です。


第18球 
『切羽ーSEPPAー』

2016年11月18日(金)~20日(日)
ウッディシアター中目黒


~感想~

 冒頭、謎の男と女に不可思議な事を言われる侑門さん演じる画家・三津橋稜
壁を壊せとか思い出せとか意味深な言葉の意味がどのように紐解かれていくのか気になり一瞬にして心を掴まれました。
幻覚の世界が母体で、男と女の正体が静脈と動脈、螺旋の記憶(DNA)など人体の神秘についても描かれていたのが見事でした。
蒼(あおい)と紅(くれない)、服装が青と赤。名前と見た目ですぐにイメージが浮かぶのが良かったです。何かが起こる予兆を感じさせるようなテーマ曲も脳裏に焼き付き頭から離れなくなりました。蒼と紅が手を叩きながら何度も繰り返し言っていた「エーファイ」という謎の言葉の正体は、沖縄県南城市にある久高島で12年に一度行われる「イザイホー」という神女(ナンチュ)誕生儀礼で発せられる言葉で今回の作品のキーワードの1つである"岡本太郎"とも縁がありました。神秘性のある場所や伝承が多い沖縄は今回の物語の世界観にピッタリだと思いました。


 金や名声よりも描きたい絵を好きなように描き続けるのが生きがいと言う生粋の芸術家気質の三津橋稜
自身が渾身の想いで描いた絵の前に立つと決まって襲い掛かる幻覚。幻覚の中で会った霍本晋規さん演じる閻羅(冥界の王)と、岸田保(画廊オーナー)が瓜二つだったので突っかかっていくなど夢と現との狭間で苦しむ様が丁寧に描かれていて浮世離れした芸術家と言う特殊な職業の個性を印象付けているようにも感じました。今回の物語では霍本さんを始め一人二役の方が多かったです。萌さん演じる、神の化身である玉響(たまゆら)と、絹織の祖母である菊乃。どちらも優しさと慈愛に満ちた人物でした。今井さん演じるデッサンモデルの三園黎子と、絹織の母である沙織。事情は違えど子供を捨てたという共通点がありました。役が切り替わるタイミングが実に絶妙で、物語に軽快なテンポを作り上げていたのが見事でした。


 今回の登場人物で一番感情移入したのは山形敏之さん演じる三津橋稜のマネージャーである嘉山絹織
自身も絵を描いていたのに稜の才能に惚れ込みきっぱりと辞め陰で支える側に就くも、絵を描く情熱を忘れていないところに自分を重ね合わせました。心の不安定さ、内面に秘めた闇など共通点が多かったです。自分に無かった感情を与えてくれた稜に心酔し、次第に歪んだ感情へと変わっていく様は狂気に満ち溢れているも一番人間らしく感じました。母親に捨てられた悲しい境遇も同情出来ます。感情がリンクしたのか目で見る前に黎子を殺そうとする情景が脳裏に浮かび、「駄目だ!止めてくれ!!」と心の中で強く叫びました。


 物語の中で印象的に感じた「太陽と月」というキーワード
登場する人物もそれぞれが太陽と月のように対になる存在に感じました。稜が太陽で、絹織が月。玉響が太陽で、閻羅が月。光と闇は表裏一体、正義と悪は紙一重。それを強く感じざるを得ませんでした。人に絶望し、悪の象徴にも思えた閻羅もまた人を導く存在でした。二人の神、太陽と月が力を合わせれば世界が平和になると信じています。BLACKに対するオマージュも感じる事が出来ました。


 「生と死」についても改めて考えさせられました。
生命の誕生までは長い旅路。人となり世界に降り立つまでの間、母の胎内で学習して知恵を蓄える。生命の死は、生命の誕生。誰かの記憶を宿して新たな人生を生きる。人の生き死には実に神秘に満ち溢れています。家族、友達、親しい人達とも今とは違う世界でも逢っていたのかもしれません。


 物語の随所で萌さんの悲痛な心の叫びを聞く事が出来ました。戦争、テロ、貧困による飢餓・・・今もどこかで尊い命が失われている。時空の旅を通じてその想いを垣間見ました。空襲に襲われ逃げ惑う人々、特攻兵と妹との交流を通じて戦争の悲劇を体感。巡る巡る時代、人は同じ過ちを繰り返すばかり。閻羅が人々に激しい怒りを見せるのも無理はありません。しかし、それでも人は変わる事が出来る。手を取り一緒に平和を築き上げる事が出来る。前へと歩く事が出来る。人が好きで、愛を炸裂させて生きている萌さんだからこそ書ける作品です。玉響は萌さんの生き写しです。素晴らしい作品を生み出してくれて本当にありがとうございます!


「雨が激しく降る度に、この作品を思い出す事でしょう。」





石巻遠征第3球公演 IN 石ノ森萬画館
『ReBirth(リバース)・ガス燈』

2016年8月27日(土)~28日(日)
石ノ森萬画館1階映像ホール

~感想~

球の石巻遠征も今回で3年目、三度目の正直で観る事が出来ました。

今回の作品はReBirth(リバース)と、ガス燈の二作品
侑門さん、今井さん、萌さん、研究生の水田奈菜子さんの4人による舞台


まず最初に上演されたのはリバース
シェルターに逃げ込んだヒカル、シズカ、リン、シュンの4人に迫る終末時計のカウント
爆発の恐怖で混乱する様がリアルで緊迫感がありました。
迫る恐怖の中、カウントを止める方法が生きたいと心の底から思う事だと見出した4人はそれぞれ夢を宣言
その思いが奇跡を呼び、爆破装置を解除し世界を救う事が出来ました。


萌さんと劇団員の皆さんの演技の後は観客が参加しての上演
演技の楽しさを体感できる素敵な作品でした。
自分も名乗りを上げて侑門さんが演じたヒカルを演じさせていただきました。
夢を宣言するシーンではそれぞれ自由に宣言する事が出来たので、
「僕は・・・、仮面ライダーになりたい!」と叫びBLACKの変身ポーズを披露しました( ̄ー ̄)
千秋楽では、「僕は・・・この世界、この星に住む全ての仮面ライダーBLACKのファンと友達になる。だから、まだこんな所で死ねないんだ!」とフォーゼの弦ちゃんめいた事を叫ばせていただきました(笑)
人前に立ち変身ポーズを決める事が出来ると気持ちが良いですね♪
心の底から楽しんだせいか自然と動きが良くなりいつもよりもキレが良いように感じました。


続いて上演されたガス燈は切なくも暖かいお話
人とお話をする事が出来る不思議なガス燈のガスちゃんと二人の女性との交流にほっこりさせられました。
現代のヒロイン、今井さん演じるリサが出会った侑門さん演じるガスちゃん
何故リサがガスちゃんの姿を見る事が出来て話せたのかを知った時は、なるほどと思いました。
萌さん演じる過去のヒロインさきと、切り替わるシーンが実に見事でした。
キーアイテムとなる走れメロスの本が二人の交流を彩っていましたね。


侑門さん演じるガスちゃんは本当にいいキャラをしていました。
明るくて、優しくて、ユーモラスで、侑門さんの生き写しのようにも思えましたね。
観ていた子供たちからもガスちゃんと呼ばれていました。
さきを喜ばせようと妖精の姿で出るも信じてもらえず、そのまま二度と会えなくなってしまったのはとても切なかったです。
ガス燈と一心同体でガス燈の近くからは離れられない故に追い掛ける事も出来ませんし。


リサの自分をロボコンみたいとアピールするシーンにクスり
萬画館バージョンに相応しいですね♪
BLACKの変身ポーズも決まっていました!


「愛、炸裂」
新Tシャツ、最高にクールでイカしています♪

演劇集団アトリエッジ ギャラクシー賞奨励賞 受賞作品
『流れる雲よ 未来より特攻隊へ愛を込めて』

2016年8月10日(水)~14日(日)
六行会ホール

~感想~

流れる雲よ 未来より特攻隊へ愛を込めては今回で17年目を迎える歴史ある作品


侑門さんの演じる役は赤沢利夫という特攻隊員
愛する者のために命を懸けた男でした。
球以外の舞台に立つ姿を見る事が出来たのも嬉しかったです。
侑門さんの他にも山口貴生さん、篤弥さん、逢澤真言さん、外園舞さん、林樹希さんも出演されていました。


終戦の日を迎えようとしているこの時期に観た事に意味がありました。
歌あり、踊りあり、演技ありのミュージカル仕立ての舞台はとてもテンポが良く戦争という難しいテーマも楽しく観る事が出来ました。


第2次世界大戦中の日本
その時代を生き抜いた特攻隊員たちと、それを取り巻く人々との人間模様
命ぜられれば生きては帰ってこれない特攻兵の苦悩は計り知れません。
愛する人との今生の別れほど辛いものはありません。
生きる事が許されず、死んで敵を倒してこそお国のためと評される。
あまりにも理不尽で残酷な考えはいつ聞いても心が痛みます。
国を作るのは生きた人間であるという当たり前な事も分からなくなるほど、戦争は人々の心をおかしくしていたのだという事が伺えます。


主役である特攻隊員の坂本光太郎と、幼馴染である整備兵の中原正人
この二人の前に現れた未来からのラジオ放送
原爆の投下日、日本の敗戦を知る事になった二人の心の葛藤の描き方も見事でした。


上官に出撃を命ぜられ、特攻の任に就いた隊員たち
日本刀で操縦桿を再現していたのが素晴らしかったです。
侍の魂を垣間見る鬼気迫る演技に息を呑みました。
美しくも切ない戦闘機の舞、勇猛果敢に敵に立ち向かい散りゆく命
隊員一人一人にスポットが当てられて、想いを叫ぶ姿に涙しました。
和歌を詠み散った、侑門さん演じる赤沢利夫
役だと分かっているのに二度と会えなくなると思えた程、悲しかったです。
智恵子と一緒に過ごせた時間も少なく添い遂げられなかった事も切なかったです。


隊員たちに厳しく接していた上官たちの苦悩も描かれていたのが印象的でした。
親友だと接したり、可愛い部下だと思い接したら残酷な命令など出せない。
隊員たちに死んで来いと言うのに、自分たちは死ぬ事すら許されない事にも苦悩していました。
アンケートには一番気に入った台詞についても書かれていましたが、自分は上官が天野真一に対して贈った「彼こそが真の侍」という言葉がグッときました。
慈悲深さと強さを兼ね備えた男に心底憧れます。


ラジオで敗戦を知るも、戦地に旅立つ事を決意した光太郎
姪であった未来のラジオDJとの不思議なやり取りも面白かったです。
自分は死を選ぶも、仲間の命を守る優しさにも心惹かれました。


命を落とした隊員たちは生前の約束通り、靖国神社の桜の木の下で再会
舞い散る花びらは彼らの命の輝きだったのかもしれません。
愛する者を、祖国を守るために懸命に戦った英雄たち
彼らが守ったものがあったからこそ現在(いま)がある。
平和について、命について改めて考えさせられました。


戦争が起こると、当たり前の事が出来なくなるし、多くの人々が血を流し悲しみに包まれる。
憎しみは憎しみを呼ぶだけ、暴力は何も生み出さない。
平和に一番必要なのは、人を知り愛する事だと思います。
国であれ、個人であれ、相手をよく知らずして接すれば必ず誤解が生まれます。
小さな誤解が大きな誤解になり取り返しがつかなくなる。
そうならないためにも相手を知り思いやる事は大切です。


素晴らしい作品をありがとうございます!
侑門さん、出演された皆さんお疲れ様でした。
初めて侑門さんのサインを頂けたのも嬉しかったです♪


第16球 
『球版 大安吉日。』

2016年5月17日(火)~22日(日)
ワーサルシアター八幡山劇場

~感想~

舞台は2005年3月19日、歌舞伎町にあるショーパブ「大安吉日」
理由あり気な新郎新婦に、濃ゆいニューハーフの面々、個性豊かな出席者たちが織り成す結婚式は実に愉快で面白かったです。
侑門さんの花嫁姿も素敵でした。なかなか見られる光景ではないのでそんな意味でも今回の舞台は見逃す事が出来ませんでした。
ニューハーフを演じた皆さんも色っぽくて、舞台後のお見送りの時の挨拶も本当にその筋の人に思えるほど。男性に対して、妙な感情を抱いてしまいました(笑)
ダンスも見事で、息の合ったピッタリなパフォーマンスに心揺さぶられました。皆さんの血の滲むような努力と、プロ根性を感じました。本当に素晴らしかった!
侑門さん演じる桜子がさり気なくBLACKの変身ポーズをしたのにもニヤり。球の作品はBLACK愛を垣間見れるのも特徴的です。


不破さん演じる吉平の告白で執り行われる事になった同性愛同士の結婚式
結婚式を行いたい理由が親代わりに自分を育ててくれたお姉さんのためだと知った時はウルっときました。
天然だと思われていたお姉さんの言動が事故による後遺症によるものだったのも切なかったですね。その事実を知り、最初は乗り気じゃなかった桜子本当の花嫁となる決心をした展開が実に感動的でした。
吉平の表情豊かな顏変化も見事でしたね。今井さん演じるかおるとの掛け合いがツボでした。


桜子(大悟)と、安雄 吉平と、日菜子
この作品では兄弟・姉弟の絆も描かれていました。安雄が話す北海道の言葉は東北の言葉とも同じ意味合いのものが多いので親近感が湧きました。
兄の元を去り、自分らしく生きる事を決意した桜子の想いにも心打たれました。最初は認めなかった安雄が、最後の別れるシーンで本当の想いを話した事にもウルっとさせられました。吉平に呼ばれたとても個性豊かな出席者の面々もこの結婚式を通じて、新たな自分を見つけ出しましたね。


歌に踊りに、笑いと感動、とても見応えのある作品でした。
今回も素敵な舞台を観させてくれてありがとうございます!


沢山素敵な台詞がありましたが、自分の好きなセリフは「世間体ばかり気にして毎日過ごして楽しいかい?」です。



第15球 
『SCENE01<ゼロワン>~星屑たちのfootage 1967~』

2015年12月25日(金)~27日(日)
ウッディシアター中目黒

~感想~

昭和42年の、山映ほしぞら撮影所で巻き起こる人間ドラマ
冒頭で起きた悲劇から始まり、その悲劇が起こるまでの流れが順に描かれる展開が実に見事でした。
東映や、日活や、松竹など実在する映画会社が同じ世界に存在していて大きなライバルとしていて描かれていたのが良かったです。
それにより、小さな映画会社の必死な頑張りがより鮮明に伝わってきました。
シーンの移り変わりに流れた、時代を彩る名曲の数々もテンポ良く心地良かったです。


広瀬哲郎、山田英明、篠田昌平の第1期ニューフェイスの三人
それぞれ俳優の仕事に誇りを持ち、夢を追いかけていた姿に熱いものが込み上げてきました。
英が、ライトマンの生身を演じ、哲が、ライトマンのスタントを担う・・・二人で一人のヒーロー
我々が愛し続けてきた特撮ヒーローの撮影の裏側を垣間見る事が出来たのも嬉しかったです。
この作品は、特撮に携わり現場を見てきた萌さんだからこそ描ける作品だと思います。
愛を感じ、とても良い刺激を受けました。


英は友達にとんでもなく似ていました。
背格好や性格や、年上なのに年上に見えないところや、面倒見が良くて好きなものに対する情熱がすごいところや、
酔っ払ったら面倒臭いところなんかが(笑)
長い事会っていないけれど、元気にしているかな~


侑門さんのアクションもカッコ良かった!
毎回見る度に磨きが掛かっています。空中での回し蹴りに痺れました。


何年も働いているにも関わらず芽が出ず、将来に苦悩する瑞江
自分自身の境遇にも似ていたのでとても共感しました。
「夢を持ち続け努力を重ねた先には素晴らしい未来が待っている。」
この作品の登場人物たちにはとても励まされ勇気付けられました。
毎回、球の舞台は人生においての大切な事を教えてくれます。
同年代の方々が演じる事によってそれがより身近に感じ、心にスーッと入ってきます。


ライトマン撮影中に起きた悲劇
夢を追い続けてきた若者たちの心に襲い掛かった悲しみ
「どうだ、俺、カッコいいだろ・・・」
誰を恨むことなく、最後まで役者としての使命を全うした哲の言葉に涙が込み上げてきました。


偉大な父の意志を継いだ息子・圭一郎
父と同じ山映ほしぞら撮影所で、彼がどんな活躍を見せるのか。
星屑たちのfootageを観たくなりました。
take3上演の際は必ずやお伺いしたいです。


第12球 
『STARRY★GATE』

2014年12月5日(金)~7日(日)
ウッディシアター中目黒

~感想~

伝説の花火師 遠野辰治の死
その葬儀に現れた今井香澄さん演じる孫の遠野あすかが今回の舞台の主役
あすかは花火を観た事が無ければ、辰治にも会った事が無いと言う。
そんなあすかがひょんな事から煙火(花火)を作る事に!
葛藤や戸惑い、悲しい出来事を乗り越えて空に花火を打ち上げるまでの
経緯が実に良くて心に響きました。


遠野組の花火師の面々も実に個性豊かで魅力的な人物達でした。
遠野辰治の遺言を叶えるために、あすかに煙火を作るように頼んだ黒田さん
人一倍熱くて、花火作りに誇りを持っているシン
女好きで軟派な面もあるけれど火薬の調合は誰にも負けない竜次
竜次が作ってキャッチボールをしていた二寸玉が重要な鍵になっていましたね。


守と俊介のからかう先輩、からかわれる後輩のコンビも良かったです。
ドジで花火オタクだけれど人一倍優しい俊介の言葉が、あすかが花火を作りたいと思う切っ掛けにもなりましたね。
俊介は自分のタイプによく似ていたので妙に親近感が湧きました。
皆それぞれ遠野辰治を愛し花火に情熱を燃やしていました。


孫ってだけで自分達が長年かけて培ってきた職人技を意図も簡単に任せられた事に苛立つシン
シンの気持ちはとても共感できましたね。
最後、あすかの事を認めて自分の気持ちを伝えたのが男らしくてカッコ良かったです。


あすかの色彩感覚も素晴らしかったですね。
伝説の花火師の血を確実に引いていました。
一見、勉強が苦手なタイプに思いきや化学に関しては素晴らしい才能を持っていました。
ブログで気持ちを表現していたのも印象的でしたね。
友人との会話シーンが照明と立ち位置で演出されていたのが気に入りました。
花火のように一瞬にして散る淡い恋も経験しましたね。
制服を脱ぎ捨て、法被に着替え少女から花火師へと変化したシーンもグッと来ました!


魂の兄弟ヤナギ君演じる工藤カメラマンも良かったですね。
ディケイド版の南光太郎の衣装を助手と共に着ていたのがツボでした。
隙あらば撮影しようとしていたのが良かったゼーット!
球の舞台に出演出来た事を自分のように嬉しく思います。
友が出演した舞台のチラシを印刷できた事は俺の誇りです。


ある事件によって失われた命
その人が命懸けで守った遠野辰治最後の煙火が遠野組を救いました。
あすか、シン、竜次、守、俊介が力を合わせて煙火を完成させて夜空に大輪の花を咲かせる事が出来ました。


とても美しく愛に満ち溢れた花火、良いものを見させていただきました。
ありがとうございました!

第10球 
『My Home=home ground(マイホームグラウンド)』

2014年6月11日(水)~15日(日)
シアター風姿花伝

~感想~

席は一番前が空いていると言われたのでそこに座らせてもらいました。
舞台を間近に観られる迫力ある席、本当にありがとうございます!
チラシ印刷の面でお役に立てたのも嬉しかったです。
少ししたら、魂の兄弟たちが来て合流
2ヶ月ぶりの再会だけれど毎度ながらmixiやFBなどで毎日のように交流しているので
久しぶりって気がしなかった(笑)
終わってから侑門さんからも同じ事を言われましたね(*^_^*)




舞台の背景にはBLACKのフィギュアがずらりと飾られていました!
萌さんのBLACKに対する愛と誇りは舞台の中にも垣間見る事が出来ます。


そして、舞台がスタート!
My Home=home ground(マイホームグラウンド)
小高い丘の上に立つシェアハウスで暮らす若者たち
皆、実に個性豊かな面々でした。
ある日、シェアハウスの前に赤ちゃんが置き去りにされる事件が発生した事により
シェアハウスの中にドラマが巻き起こりました。


一緒に過ごしていてもお互いの事を何も分からずにいた彼ら
この事件を切っ掛けに少しずつお互いを知っていきましたね。
無口で謎めいていた小暮さんの正体には驚き、大いに笑わされました(笑)
侑門さん演じる大家の大地も児童養護施設で育った過去があり少し陰がありましたね。
最後の感情を露にして泣きじゃくるシーンは思い出すだけでも涙が込み上げてきます。
人一倍、家族に憧れを持っていたからこそ葛藤していたんですね。


不破拓也さん演じる、英次は熱い男だった!
シェアハウスの登場人物の中で一番気に入りました。
父親の仕事に憧れていて、自身も塗装職人となり父親の会社を救うために
必死になって奔走していたと知った時は熱いものが込み上げてきました。
ウジウジとネガティブな事ばかり言う大地と本気で言い争いもしましたね。


あつみさん演じる、堅物で超が付くほどの露木警部補と
何でもメモしちゃう真面目だけれどどこか抜けている部下の戸部刑事は良いコンビでしたね。
堤さんと露木警部補とのピーポ君の件が面白かったです(笑)
「ピーポ君って犬なんだってさ。」
「犬じゃないって!」
酔っ払った大地がBLACKの変身ポーズをしたのには大爆笑しましたw
露木警部補も続けて変身するし(笑)
アイスモンスターの時のBLACKのハンカチと言い、今回と言い最高の演出です( ̄ー ̄)
シェアハウスの住人たちがそれぞれ出て行くシーンはウルッと来ました。


カレンダーで季節を表現する演出もまた気に入りました。
出て行ってから、大地の行きつけのBarでそれぞれが集まり
再び戻ってきた時は心の底から良かったと思いました!


「ただいま」と「おかえり」
優しくて温かい言葉です。


彼女の楓が大地と共に生きる事を決意したのにもウルッと来ました。
赤ちゃんの名前は大地の名前から取って"芽吹"に・・・大地に芽吹く
素敵な名前です。
戸部刑事がメモした事もグッジョブです!
みんなの優しさを受け取ってスクスクと成長して欲しいです。


My Home=home ground(マイホームグラウンド)
家族とは何かを見つめ直すことができ、人と人との繋がりの大切さを知る事の出来る
素晴らしい作品です。萌さん、演じた皆さん、立ち会った全ての人に感謝です!


素敵な舞台を見せていただき本当にありがとうございました。
また是非とも観てみたいです。

第9球 
『氷雪歌言伝・アイスモンスター』

2013年12月13日(金)~15日(日)
ウッディシアター中目黒

~感想~

竹内茉琴さん演じるヒロインのマコト
PCで小説を書くのと妄想が大好きな普通の女の子かと思いきや、
国を守るために未来から過去に飛ばされたとても過酷な運命を背負った
お姫様だったのには驚きました。
とてもボーイッシュで可愛らしい女の子でした。
BLACKのハンカチを使っていた事にも好感触
「お姫、自分を家来にしてください!」


雪と氷に閉ざされ闇に包まれた未来の世界にあるシビュラ帝国
そこがマコトの生まれた場所
世界征服を目論むアロン帝国の王子「吹雪」
人々が眠りに墜ちている時に命を奪う非情な男
吹雪の企みを防ぐためにシビュラの王妃は子守唄を封印しました。
この子守唄が今回の作品の重大なキーワードになっていましたね。


吹雪を演じていたのは我らが小出侑門さん
仙台イベントを切っ掛けに仲良くなったチーム寅年のメンバーです!
目力が凄まじくアクションも素晴らしかったです。
終始、カッケーと思っていました。
普段とても優しい好青年なのでそのギャップがまた良かったです(^-^)/
心に闇を抱いた悪の男を見事演じていました。


天地を演じていた佐取英一さん
「青い空と、青い海とそれから。」の時と同じくちょっと三枚目だけれど
人一倍熱い男を演じていました。一番人間くさくて親近感が沸きます♪
「悪かった。俺こう言うの苦手なんだ。もっと人生を楽しみたい。」と
敵である吹雪に懇願したり、マコトをお姫と呼んでいたところが気に入りました。


水野由香利さん演じる東雲もカッコ良かったですね。
「しののめ」と言う名前もカッコイイし、女性の戦士と言うのも惹かれます。
強さと優しさを兼ね備えた女性
マコトの事を誰よりも案じていましたね。
魔力を見たマコトが自分も出来るかと思ってやったポーズがかめはめ波だったのも
個人的にツボでした(笑)
吹雪との戦いがアクションシーンの中で一番のお気に入りです!


20歳の誕生日になった瞬間にマコトは子守唄を歌えるようになったり
吹雪が22歳を迎えたら世界に終わりをもたらすなど誕生日が
重要なキーワードになっていたのが光太郎と信彦を連想させました。
終了後、萌さんに聞いてみたら本当にそうだったと知った時は感激しましたね♪
スモークの演出がゴルゴム神殿でのBLACKとシャドームーンの戦いをヒントに
演出していたと言う事も聞けて最高にテンションが上がりました!
タイミング良く二人して大きな声を出しましたね(笑)


サタンサーベルを思わせるルビンロードの刀も国を救うための重要なアイテムでした。
パーカーとショートパンツの普通の女の子が刀を手にするとなんだか良いですね。


あつみ妙幸さん演じる風花
東雲と天地を導く女官で心を怪物に支配された吹雪を救って欲しいと願う
心優しい女性かと思いきや皆を利用して恐ろしい企みを目論んでいた恐ろしい女性でした。
本性を表した時の豹変振りに背筋が凍りました。
実に美味しい役どころでしたね。
モチーフはビシュムでしょうか( ̄ー ̄)
丁寧な言葉を話すローブを纏った女性には要注意・・・
去り際に靴を落としたのが次回作の伏線になっていそうですね。


全てを知ったマコトを待っていたのは想像以上に壮絶な運命でした。
最後の決断は本当に辛く切なかったです。
誰も救われない哀しい最後でした。
最初から存在しない事になってしまったマコト
風花は必ずや王妃を陥れてシビュラ帝国を乗っ取りに掛かるでしょうね。


次回作は氷雪刀言伝・アイスモンスター2
ルビンロードの刀が今度こそ世界を救うのでしょうか。
眠りに墜ちた吹雪が目覚め、心からアイスモンスターが消え正義に目覚めた彼が
世界を救ってくれる事に期待したいです。
時空を飛びマコトの事も助けて欲しいです!

第7球 
『2013決定版・青い空と青い海と、それから。』

2013年4月4日(木)~7日(日)
ウッディシアター中目黒

~感想~

今回の劇の舞台は海の見える田舎町の小さな駅のホーム
そこで様々な人間ドラマを見る事が出来ました。
何やら事情を抱えた女性がその町にやって来て
ちょっとお節介な駅員さんがその女性に話しかけたことにより物語は始まりました。
あの駅員さん、とても優しくて良い人でしたね。


泰造さんと言うこれまたお節介で自由奔放なおじさんも良いキャラをしていました。
とても親近感の湧く身近な存在に感じる人でしたね。
歌の歌詞を交えての台詞もツボに入りました。
泰造さんの奥さんが買い物カバンから大量にホッピーを取り出したのも面白かったです(笑)
ドラえもんの四次元ポケットの如く、何本も何本も出てきました。
「ホッピーでハッピー!」


1時間に数本しか走っていない電車
地元の田舎の駅も正しくそんな感じ
なので、情景がとても湧きました。
高校の時に友達の家を訪ねるため初めてワンマン電車に乗った時は酷い目に遭いましたw
車掌室の車両でしかボタンを押してもドアを開けることが出来ないと知らず、
そうこうしているうちに発車してしまいました・・・
まぁ、次の駅で別の電車に乗り換えれば大丈夫だろうと思ったのが甘かった。
次の電車は2時間ほど来ませんでした(笑)


あの町の人たちは皆良い人ばかりでしたね。
それこそ家族みたいな繋がりでした。
他所から来た人間も優しく迎え入れてくれる優しさがありました。


「菜の花」もキーワードでしたね。
他所から来たヒロインの女性
ヒステリックで駅員さんたちのお節介にも腹が立ち、
二度とこんな町には来ないと言っていたけれど
最後には打ち解けて笑顔で去って行ったのが良かったです。
菜の花の菜々子さん、とても良い名前です。
直接は語らなかったけれど、駅員さんと菜々子さんの関係は・・・


そして、あれは気のせいだったのだろうか。
終わった後に花の良い香りが漂ってきたような感じがしたのですが?


今回もとても面白くて素晴らしい劇でした。
小劇場はスペースが狭い分、より間近に観る事が出来て臨場感が凄まじいですね。
あの雰囲気はクセになりますね。
地下にある秘密基地のような造りもツボでした。
また是非とも観に来たいです!

第5球 
劇団 球★真夏のプライベート・ジャージ公演~燃える魔球!MOVE2~
『神風-KAMIKAZE-』



2012年8月19日(日)
下目黒住区センター B1Fレクリエーションホール

~感想~

会場に着くと劇団の皆さんに出迎えられました。
萌さんとも再びお会いする事が出来て嬉しいです。
名前も覚えてもらう事が出来て感激です。
光太郎さんと克美さんの御二人と知り合う事が出来たなんて夢のようです(*^_^*)
本当にありがとうございます!


役者が移動する場所以外ならどこに座っても大丈夫と言われたので
前の方の床に座り迫力満点の場所で観る事にしました(^-^)/
ずっと気になっていたホッピーについても知る事が出来ました。
ビールとはまた違うんですね。
美味しい飲み方、是非とも伝授していただきたいです♪


真夏のプライベート★ジャージ公演~燃える魔球!MOVE2~
『神風~KAMIKAZE~』
稽古場でジャージを着て行い、普段の稽古風景も体感する事が出来る公演です。
内容は戦争を題材とした物語です。


間近で観る事が出来たので、演じる方たちの表情の変化もハッキリと見る事が出来ました。
とても迫力がありましたね。シーンが切り替わる時の暗転や椅子などを使って激しさを表すなど
舞台ならではの演出法も体感する事が出来ました。


神風に配属された少年兵たちの苦悩と想いが描かれていましたね。
命令が出て飛び立ったら二度とは戻れないのは本当に過酷で辛いです。
皆、それぞれ個性ある人物達でしたが井波沙吉さん演じる大石が
死にたくないと泣け叫ぶなど一番人間くさい人物に感じて印象的でした。
妹のエピソードもウルッとしました。


清水敏夫さん演じる後藤は専門用語が沢山あり台詞を覚えるのが大変そうと思いました。


鈴木信吾役の小出侑門さんはアキバレンジャー第6話に出演していましたね。
北海道から来たアイドルオタクの青年で下北沢ホヤに飛ばされてしまいました(笑)
6月に秋葉原の撮影場所にも行ってきました。


男性を支える女性陣も魅力的でした。
真季七帆さん演じる網浜トキは少年兵たちの優しいお母さんでした。
あや子とみわ子の姉妹も可愛かったです。
みわ子の「待ってよ~」と言う表情と仕草が気に入りました♪
最後の手紙のシーンも感動的でした。


神風~KAMIKAZE~の公演が終了すると
次の公演の予告もありました。
舞台ならではの予告で面白かったです。


初めての観劇、とても楽しく大満足でした。
次は是非とも本公演を観てみたいです!

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